薬剤耐性菌に加えSDGsへの取り組みも行っています
本寄附講座では、全国の家畜疾病または飼養環境由来の検体を収集し、分離菌株の薬剤感受性傾向や薬剤耐性遺伝子の保有状況などを調査して基礎データを蓄積し、アンチバイオグラムを作成することでAMR抑止の方策を模索することを目的とします。
具体的には、まず初めに牛の肺炎、乳房炎、豚の腸炎由来の菌株を中心に収集し、収集した菌株に対する抗菌薬の最小発育阻止濃度(MIC)を測定しながら、薬剤感受性ディスクの阻止円との関係を調査します。さらに国の関係機関とも連携し現場で利用できる抗菌薬選択のためのディスク法の判定基準の策定を行っていくことを考えています。
また次のようにSDGsを意識した活動を続けていきます。
<SDGsへの取り組み>
SDGs12:安全・安心な乳製品生産の実現のために、抗菌薬残留防止に繋ぐ抗菌薬に代わる医薬品の開発を模索します。
SDGs2,15:持続可能な農業を目指し、家畜の健康・環境保全のために抗菌薬使用の低減や動物福祉について考えていきます。
SDGs3:薬剤耐性問題の解決に向けて、One Healthアプローチ実現のために貢献します。
SDGs4:質の高い獣医学教育実現のために、学生のアドバンスト教育を行っていきます。
SDGs17:産官学の取り組みを推進し、学術情報の発信と成果の出口をより実用的なものにしていきます。
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